技術情報

学術情報

用語説明・用語辞典

用語説明・用語辞典エンドトキシン試験に関連する主な用語の説明です。



A~Z・数字

数字 A~C E~L M~W β

かな・漢字

あ行 か行 さ行 た行 な行
は行 ま行 や行 ら行  


数字


(1→3)-β-D-グルカン

酵母、カビ、キノコ等の真菌、一部の藻類、高等植物の細胞壁を構成する主要成分として自然界に広く分布するβ-グルカンで、基本構造、分子量、分岐様式など多岐にわたる。
直鎖型の(1→3)-β-D-グルカンのほか、β-1,3 結合の直鎖に β-1,6またはβ-1,4の枝分かれ結合を持つ分岐型の(1→3)-β-D-グルカンなどが存在する。

21 CFR Part 11(Part 11)

米国食品医薬品局が1997年に制定した、医薬品や食品の販売許可申請の際に使用する電磁的記録(ER)と電子署名(ES)について、遵守するべき要件を定めた規則(米国連邦規則21条第11章)。
2003年に「Scope and Application」と呼ばれる見直しのガイダンスが発行された。

A~C


ALCOA-CCEAの原則

データの完全性を確保するためにFDAやMHRA、EMA(欧州薬局庁)が求めている基本要素。
Attributable(帰属性)、Legible(判読性)、Contemporaneous(同時性)、Original(原本性)、Accurate(正確性)、Complete(完全性)、Consistent(一貫性)、Enduring(耐久性、普遍性)、Available when needed(用時利用可能)の頭文字をとって呼ばれる。

B因子

カブトガニ血球(抽出成分)に含まれる血液凝固因子の一つ。
活性型C因子により活性化され、凝固酵素前駆体を凝固酵素に変換する。
C因子と共にエンドトキシンと特異的に結合することから、凝固経路におけるエンドトキシン認識への関与も示唆される。

C+G因子系ライセート

カブトガニの血球抽出成分より調製されたライセート試薬で、エンドトキシン感受性因子(C因子)と(1→3)-β-D-グルカン感受性因子(G因子)の両因子を有するライセート試薬。

CSVファイル形式

いくつかのフィールド(項目)を区切り文字であるカンマ「,」で区切ったテキストファイル形式。
CSVはcomma-separated valuesの略。

C因子

カブトガニ血球(抽出成分)に含まれる、エンドトキシンにより活性化されるエンドトキシン感受性因子。

C因子系ライセート

カブトガニの血球抽出成分より調製されたライセート試薬のうち、エンドトキシンと特異的に反応し、G因子系を介するβ-グルカン系の物質(偽陽性物質)とは反応しないライセート試薬。

E~L


EGリーダー

当社販売のバイアルリーダー(EGリーダーSV-12)。

ER/ES (Electronic Records and Electronic Signature)指針

厚生労働省が2005年に制定した、医薬品等の承認又は許可等に係る申請等に関する電磁的記録・電子署名利用のための指針。

G因子

カブトガニ血球(抽出成分)に含まれる、(1→3)-β-D-グルカンにより活性化されるβ-グルカン感受性因子。

ICH Q10

国際標準化機構(ISO)の品質概念に基づき、日米欧により調和されたガイドラインである。
製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)を包含し、ICH Q8「製剤開発」及びICH Q9「品質リスクマネジメント」を補完する、製薬企業のための実効的な品質マネジメントシステムのモデルを記述。

ICH Q4B

2013年 エンドトキシン試験法について、付属文書がとりまとめられた。
日本薬局方、米国薬局方および欧州薬局方に規定されているエンドトキシン試験法に関して、一定の条件を考慮の上で、ICH地域において相互利用できるものとなった。
ただし、規格値/判定基準は本試験法の調和の範囲外である。

ISPE (International Society for Pharmaceutical Engineering, Inc.:国際製薬技術協会)

1980年に米国で発足した、世界最大の非営利教育ボランティア団体。
世界中の医薬品や医療機器などヘルスケア製品の製造に関する専門技術者、規制当局、大学研究機関学生等の広範囲なメンバーで構成され、ベースラインガイド(Good Automated Manufacturing Practice:GAMP)等を策定。

LIMS (Laboratory Information Management Systemの略)

試験室情報管理システムともいう。
測定装置などの実験機器をネットワークでつないで、品質検査結果などの情報を試験室や工場全体で一元管理し、監査証跡を残すシステム。

Low Endotoxin Recovery (LER)

製剤原液に添加したエンドトキシンが、局方エンドトキシン試験法で低回収率を示す現象。
特定の賦形剤組成(Polysorbate+Chelate reagent)で見られる。
これら賦形剤組成の製剤では添加エンドトキシンの保持時間試験が要求されている。

M~W


MAT(monocyte activation test:単球活性化試験法)

試験管内の単球/マクロファージ系の培養や血液そのものに被検試料を加えて培養し、IL-1, IL-6, TNF-αなどの内因性発熱物質の誘導を指標として、発熱性物質を検出する試験法。
エンドトキシン以外の発熱性物質も検出でき、ウサギを使用する発熱性物質試験法の代替法として検討されている。

Naturally Occuring Endotoxin (NOE)

天然に存在する未精製エンドトキシンを指し、精製されたLPSに比べてLER現象を示しにくいとされている。

PIC/S (Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme)

医薬品査察協定及び医薬品査察共同スキーム。
医薬品分野での調和されたGMP基準及び査察当局の品質システムの国際的な開発・実施・保守を目指し、1995年にEUを中心に設立された。
日本は2014年に加盟した。

Windows(R)、Excel(R)、Word(R)

米国Microsoft Corporationの、米国およびその他の国における登録商標。

β


β-グルカン

本カタログでは、(1→3)-β-D-グルカンと同義。

あ行


アーカイブとリストア (Archive / Restore)

アーカイブとは、承認されたデータとそれに関連したメタデータを定められた記録保持期間の間、長期、永続的に保持することである。
アーカイブされたデータは、責任者によりリストア(復元)するために作成された手順を定期的にテストする必要がある。

アメリカ食品医薬品局 (Food and Drug Administration:FDA)

米国の政府機関であり、生物製品評価研究センター(Center for Biologics Evaluation and Research : CBER)、医薬品評価研究センター(Center for Drug Evaluation and Research: CDER)、医療機器・放射線保健センター(Center for Devices and Radiological Health: CDRH)などの組織が含まれる。

医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準(Good Manufacturing Practice:GMP)

必要とされる精度を考慮し、適切な標準器や標準試料等を用いて製造行為中に使用される計測器の表す値と真の値との関係を求めること(厚生労働省 薬食監麻発0830第1号 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の取扱いについて 平成25年8月30日)。

医薬品規制調和国際会議 (International Council for Harmonization of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use:ICH)

グローバル化する優れた新医薬品の研究開発を促進し、規制に迅速・効率的に対応していくため、資源を有効に活用しつつ品質、安全性及び有効性を含む各分野でハーモナイゼーションの促進を図るため設立された。
2015年10月23日にはスイス法人として新たに設立されたICH新法人に衣替えした。
参加メンバーとして、日本、米国、EU、スイス、カナダの規制当局と日本、米国、EUの製薬業界団体のほか、オブザーバーとして世界保健機関(World Health Organization: WHO)及び国際製薬団体連合会(International Federation of Pharmaceutical Manufacturers & Associations: IFPMA)である。

ウェルリーダー

当社販売のマイクロプレートリーダー(ウェルリーダーアドバンス、ウェルリーダーMP-96【製造中止品】、医療機器: ウェルリーダーSK603)。

英国医薬品医療製品規制庁 (Medicines and Healthcare products Regulatory Agency:MHRA)

英国の政府機関であり、医薬品および医療機器の適正な機能および許容できるだけの安全性を保証することを責務とする。

エンドトキシン (Endotoxin)

グラム陰性菌の細胞壁に存在するリポ多糖で、内毒素、細菌内毒素ともいう。
極微量で自然免疫系を活性化し、発熱を惹起するため、注射薬等の品質管理において最も重要な外来性発熱性物質である。

エンドトキシン規格値

注射剤に含まれうるエンドトキシン量最大許容量。
日本薬局方にて、投与量に基づき、医薬品各条に規定されている。

エンドトキシン試験法

カブトガニの血球抽出成分(LAL)より調製されたライセート試薬(LAL試薬)を用いてグラム陰性菌由来のエンドトキシンを検出または定量する方法。
医薬品のエンドトキシン試験法は日本薬局方を初め各種公定法に収載されている。

エンドトキシン試験用水

エンドトキシン試験に用いることができる水。

エンドトキシンショック

外傷、熱傷や免疫能の低下などにより、血液中に侵入したグラム陰性菌から、多量のエンドトキシンが放出され、自然免疫の活性化、凝固亢進、末梢血管拡張、低血圧を引き起こす重篤で予後不良の病態。
死亡率が高い。

エンドトキシンの除去

エンドトキシンの荷電性、疎水性を利用した吸着作用や限外ろ過膜による分子ふるい作用により除去される。

エンドトキシンの不活化

活性中心であるリピドAの構成因子であるジグルコサミン構造、リン酸残基、脂肪酸側鎖を化学的あるいは物理学的方法で分解または修飾することにより不活化される。
250℃、30分以上の乾熱処理、酸またはアルカリ処理などが用いられる。
通常の滅菌条件ではエンドトキシンは完全に不活化しない場合が多い。

エンドトキシン標準品 (Control Standard Endotoxin:CSE)

公的標準品以外のエンドトキシン標準品。主にライセート試薬メーカーから供給される。
通常、ライセート試薬の特定のロットを使用した際の公的標準品に対する換算力価を示した試験成績書が発行される。
日本薬局方のエンドトキシン試験法では、標準品としての使用は認められていない。
ただし、米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品品質部門(EDQM)は、CSEの使用を認めている。

エンドトキシンユニット(Endotoxin Unit:EU)

エンドトキシンの活性単位。米国食品医薬品局(FDA)が定めた。
ウサギに対する最小発熱量は5EU/kgと定められた。
ヒトに対する最小発熱量もこれに等しい。
エンドトキシンの力価は、WHOのエンドトキシン国際標準品を基準として評定される。
1EUは1エンドトキシン国際単位(International Unit: IU)に相当する。

エンドポイント法

一定反応時間後における吸光度(発色基の遊離量)、濁度、又はゲル形成の有無に基づく測定方法。

か行


カイネティック法 (Rate法)

発色や濁度上昇の経時変化率に基づく測定方法(比色法、比濁法)。

カブトガニ

鋏角亜門節口綱カブトガニ目カブトガニ科に属する節足動物で、古生代(2億年前)からほとんど姿を変えず、生きた化石とも称される。
その分布は広く、アメリカ東海岸にアメリカカブトガニ属の1 Limulus polyphemus が、中国及び東南アジアにカブトガニ属の3種(Tachypleus tridentatus, Tachypleus gigas, Tachypleus rotundicauda)が生息している。
日本にも数は少ないが生息が確認されている。

監査証跡 (Audit Trail)

正確なタイムスタンプ(コンピュータが自動的に刻印する日時)が付けられ一連の操作記録。

監査証跡レビュー

電子記録の真正性を確保するために、監査証跡を基に、電子記録に対し不正な変更や削除が行われていないか確認すること。
日常のデータレビューおよび承認プロセスの一環として、データが生成されるエリアで実施し、証拠を残す。

乾熱滅菌

高温加熱による滅菌方法の一つ。通常、160~250℃で、30分~2時間加熱することで、微生物、エンドトキシン、核酸、酵素などを熱変性、失活、分解させる。
エンドトキシンを完全に失活させるためには、通例、少なくとも250℃で30分間の乾熱処理を行う必要がある。

吸光度

試料に単色光を照射し、その波長における入射光の強さ(I0)と透過光の強さ(I)の比の対数(log(I0/I))。

凝固酵素前駆体 (Proclotting enzyme)

カブトガニ血球(抽出成分)に含まれ、活性型B因子、または活性型G因子によって、凝固酵素(Clotting enzyme)に変換される。
凝固酵素は、コアギュローゲンをコアギュリンに変換する。
また、比色法では、凝固酵素に対する発色合成基質が用いられる。

組換え試薬 (エンドトキシン測定用)

ライセート試薬の主成分であるカブトガニC因子、B因子、および凝固酵素前駆体の3つの組換えタンパク質と発色合成基質からなる当社開発の比色測定試薬。
組換えC因子と発蛍光合成基質とからなる試薬も知られている。

グラム陰性菌

グラム染色により赤あるいは桃色に染まる細菌の総称。
大腸菌、サルモネラ、緑膿菌、セラチア、コレラ菌、ヘリコバクター、インフルエンザ菌(インフルエンザの病原体ではない)、レジオネラなどが含まれる。

グラム染色

1884年にHans Christian Joachim Gramによって開発された細菌染色法。
グラム陽性菌とグラム陰性菌に染め分けることができる。
グラム陽性菌は紺青色あるいは紫色に、グラム陰性菌は赤あるいは桃色に染色される。
染め分けの原理は細胞壁の構造の違い(ペプチドグリカン層の厚さおよびLPSの有無)によると言われている。

血液透析 (Hemodialysis:HD)

腎臓の機能を人工的に代替する医療行為のひとつで、透析膜を介した血液の「老廃物除去」「電解質維持」「水分量維持」を行う治療法。人工腎、血液浄化とも呼ばれる。

血液透析濾過 (Hemodiafiltration:HDF)

透析療法の一つで、通常の血液透析(HD)に加えて、大量の点滴により水分を補給し、濾過する方法。通常の透析より、透析効率が高いと認識させている。
補給される水分(補液)にはエンドトキシン含量をはじめ高い清浄度が求められる。

ゲル化法

エンドトキシンの作用によるライセート試薬のゲル形成を指標とする方法。

検出限界

試料に含まれる分析対象物の検出可能な最低の量または濃度。
検出限界で定量できるとは限らない。

限度試験 (エンドトキシン試験法の)

ゲル化法においては、被検試料に一定濃度以上のエンドトキシン、すなわち、各条に規定されたエンドトキシン規格値を超えるエンドトキシンが混入されているかどうかを判定する目的で行う試験法。

コアギュローゲン (Coagulogen)

カブトガニ血球(抽出成分)に含まれ、凝固酵素によって、コアギュリン(Coagulin)に変換される。
コアギュリンが多量体を形成し、ライセート試液はゲル化する。

光学的測定方法

エンドトキシンの作用によるライセート試薬の光学的変化を指標とする定量方法。
光学的測定法には比色法および比濁法が含まれる。

国際エンドトキシン標準品 (World Health Organization Reference Standard Endotoxin:WHORSE)

世界保健機関(WHO)で定めた国際エンドトキシン標準品で、E. coli O113: H10: K negative株エンドトキシンを原料とする。
エンドトキシン単位はIU(エンドトキシン国際単位)で表し、1IUは1EUに等しい。

コンピュータ化システムバリデーション (Computerized System Validation:CSV)

医薬品や医療機器など品質および品質保証に問題が無いことを保証するために、コンピュータに内蔵されたハードウェアやソフトウェアを用いて行う業務プロセスについて、適切に開発、導入および運用されることを確認し、証拠を残す。

さ行


最大有効希釈倍数 (Maximum Valid Dilution:MVD)

試料溶液中に存在する反応干渉因子の影響を希釈により回避できるとき許容される試料溶液の最大の希釈倍数。
日本薬局方記載の式により算出される。

サイトカイン

エンドトキシン(LPS)などの刺激により、リンパ球、単球、マクロファージ等から分泌されるタンパク質の総称で、腫瘍壊死因子(Tumor Necrosis Factor: TNF)、インターロイキン、ケモカインなど、これまで、数十種類知られている。
炎症応答、免疫系、細胞の増殖、分化など重要な機能を有し、過剰の産生により、しばしば死亡率の高いエンドトキシンショックに陥る。

細胞培養液

単離した細胞を生存に必要な成分を含む培地中で維持、増殖させたもの。細胞の本来の性質や生産物への影響を抑えるために、エンドトキシンの混入を極力避ける必要がある。

ジアゾ試薬

比色法において発色合成基質から遊離したp -ニトロアニリンを比色定量するために使用するジアゾカップリング反応用の試薬キットを指す。
塩酸酸性下で、p -ニトロアニリンと亜硝酸塩を反応させ、ジアゾニウム塩とした後、N -(1-ナフチル)エチレンジアミンとカップリングし、アゾ色素とする。

試験管法

反応容器に試験管を使用した(エンドトキシン)試験法。

自動測定システム

検体調製から報告書の作成までを全自動で行う。
ヒューマンエラーを最小化し、測定精度を向上したワンストップ・ソリューション。

シングルテスト

1バイアル当たり1アッセイ分の試薬が含まれる試薬の包装形態(例: エンドスペシー(R) ES-24Sセット、パイロテル シングルテスト)。

た行


定量限界

試料に含まれる分析対象部の定量可能な最低量または濃度を指す。
定量上限と区別するため定量下限ともいう。

定量試験 (エンドトキシン試験法の)

ゲル化法においては、エンドトキシン濃度をゲル化エンドポイントを求めることにより測定する半定量的な方法。
光学的定量法においては、エンドトキシン試験用水で作成した検量線を用い、試料溶液の平均エンドトキシン濃度を算出する試験法。

データとメタデータ

データは、参照や分析のために集められた事実、数字、統計を指し、メタデータは、他のデータの属性を記述し、コンテキストと意味を提供するデータを指す(PIC/Sガイドライン)。

データの完全性 (Data Integrity:DI)

データライフサイクル全体を通じて、すべてのデータが完全で一貫性があり正確であるとする程度(PIC/Sガイドライン)。

適格性確認

設計適格性確認(Design Qualification: DQ)
据付時適格性確認(Installation Qualification: IQ)
稼動性能適格性確認(Operational Qualification: OQ)
稼動時(製品分析時、使用時)適格性確認(Performance Qualification: PQ)

トレーサビリティ (Traceability)

計測機器の精度や整合性を示す用語。
計測機器では「不確かさが全て表記された、切れ目のない比較の連鎖を通じて、通常は国家標準又は国際標準である決められた標準に関連づけられ得る測定結果又は標準の性質」と定義される。

な行


日米欧三薬局方検討会議 (Pharmacopoeial Discussion Group:PDG)

日本薬局方、米国薬局方および欧州薬局方の調和のための会議。

日本薬局方エンドトキシン標準品 (Japanese Pharmacopoeia Reference Standard Endotoxin:JPRSE)

(一財)医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団(旧 日本公定書協会)から製造・頒布されているエンドトキシン標準品。
2015年11月より、原料エンドトキシンがE. coli UKT-B株由来からE. coli O113: H10: K negative由来に変更された。
世界保健機関(WHO)のエンドトキシン国際標準品を基準として標定されている。
本品の表示力価はロットにより変動し、1バイアルあたり10,000~25,000EUに調整されている。
標準品にエンドトキシン試験用水を加え、5 分間激しく撹拌して、10000 EU/mLの標準原液を調製する。
標準原液は、8℃以下(凍結を避ける)で保存し、溶解後14日以内に用いる。

は行


バックアップとリカバリー (Backup / Recovery)

バックアップとは、災害復旧(リカバリー)を目的とした、最新のデータ、メタデータおよびシステムのコピー。

発色合成基質

通例、タンパク質分解酵素の天然基質に対する水解部位を特定し、その近傍にある数個のアミノ酸(ペプチド)に発色団を導入した合成基質である。
酵素反応により遊離した発色基の吸光度を測定し、酵素活性を求める。

発熱性物質

パイロジェン(Pyrogen)ともいう。
高等動物の体温調節中枢である視床下部に作用して体温を上昇させる物質の総称。
インターロイキン-1を代表とする内因性のものとグラム陰性菌に由来するリポ多糖を代表とする外因性のものとがある。

範囲 (分析法バリデーションにおける)

直線性が成り立つ分析法の場合、適切な真度および精度を与え、直線性が成り立つ分析対象物の下限濃度(定量限界)と上限濃度に挟まれた領域のこと。

反応干渉因子

リムルス試薬の反応を阻害あるいは促進する因子。
LALの酵素系に作用するものとエンドトキシンの会合状態に作用するものに大別される。
薬局方エンドトキシン試験の予備試験の一項目として、本因子の有無を調べることが要求されている。

反応時間法 (Delta-T法)

反応液が予め設定された吸光度又は濁度に達するのに要する時間に基づく測定方法。

比色法

エンドトキシンのライセート試液との反応により、発色合成基質から遊離される発色基の量を吸光度で測定することにより、エンドトキシンを定量する方法。

比濁法

エンドトキシンの作用によるライセート試薬のゲル化過程の濁度変化を指標とする光学的測定法。

ヒューマンエラー

故意か過失かを問わない(医薬品製造工程における)人為的な誤り。
GMP三原則の一つとしてヒューマンエラーを最小限にすることが謳われている。
リスクマネジメントを行いヒューマンエラーの発生を抑えることが求められる。

分析能パラメータ

分析法の妥当性を示すために評価が必要な分析法の種々特性を指す。
通常、定量試験では、真度、精度、特異性、定量限界、直線性と範囲の評価が、限度試験では、特異性と検出限界の評価が求められる。

分析法バリデーション

医薬品の試験法に用いる分析法が、使用される意図に合致していること、すなわち、分析法の誤差が原因で生じる試験の判定の誤りの確立が許容できる程度であることを科学的に立証すること。

平行線定量法

標準品の用量反応直線と検体の用量反応直線が平行であるとき、同一反応を惹起するのに必要な検体の用量を標準品と比較することにより、相対力価(対数値)を求める方法。
生物学的製剤基準におけるエンドトキシン試験法では、平行線定量法によるエンドトキシン定量が求められている。

米国食品医薬品局 (U. S. Food and Drug Administration:FDA)認可品

FDAのライセンスを取得した製品。

ホットプレート

ドライブロックインキュベーターを指す。

ま行


マイクロプレート法

反応容器に96穴等のマイクロプレートを使用した(エンドトキシン)測定法。

マルチタイプ

多検体測定に適した試薬の包装形態で、バイアル当たり複数アッセイ分の試薬が含まれる(例: パイロクロム、パイロスマート(R) RS-50Mセット、エンドスペシー(R) ES-50Mセット、トキシカラー(R) LS-50Mセット、パイロテル-T、パイロテル マルチテスト)。

や行


薬局方

日本薬局方(The Japanese Pharmacopoeia: JP)、米国(United States Pharmacopeia: USP)、欧州薬局方(European Pharmacopoeia: EP)。
これら薬局方の総称として三極薬局方という。

薬局方エンドトキシン標準品 (Reference Standard Endotoxin:RSE)

薬局方の国際調和に伴い、三極薬局方で基準化された国際エンドトキシン標準品。
E. coli O113: H10 株より調製されたエンドトキシン標準品。
エンドトキシン単位はEUで示し、1EUは1エンドトキシン国際単位(IU)に等しい。

予備試験

薬局方エンドトキシン試験法では予備試験として、ゲル化法では、ライセート試薬の表示感度確認試験と反応干渉因子試験が、光学的定量法では、検量線の信頼性確認試験と反応干渉因子試験の実施が求められる。

ら行


ライセート試液 (Lysate TS(test solution))

ライセートともいう。
ライセート試薬を溶解液で溶解した反応溶液。

ライセート (Limulus amebocyte lysate:LAL)試薬

リムルス試薬ともいう。
リムルスはアメリカカブトガニの属名に由来する。
カブトガニ(Limulus polyphemus 又はTachypleus tridentatus)の血球抽出成分(Limulus Amebocyte Lysate: LAL)より調製されたエンドトキシン試験用試薬を指す。
エンドトキシン試験には、溶解後のライセート試液を用いる。
本試薬にはβ-グルカンに反応するG因子を除去またはG因子系の反応を抑制したエンドトキシン特異的試薬もある。

リピドA

エンドトキシンの活性本体で、複数の脂肪酸鎖が結合した2つのグルコサミンユニットから構成されている。

リポ多糖 (Lipopolysaccharide:LPS)

グラム陰性菌の細胞壁外膜に存在するリポ多糖であり、O特異抗原多糖の繰り返しとRコア多糖がリピドA骨格に共有結合した化学構造をもつ。
通常の条件下で、108ダルトンにも及ぶ巨大な分子集合状態(会合体)を形成し、共存蛋白やリピド等とともに複雑なミセルを形成する両親媒性分子である。

両親媒性分子

1つの分子内に親水基と親油基(疎水基)を持つ分子の総称。
LPSに加え、リピドA、リン脂質、界面活性剤などが両親媒性分子である。